Q: 「給与交渉で失敗しないための秘訣はありますか?」 |
関本: まずテクニックに偏った交渉を行うことはお薦めしません。なぜなら、裏を見透かされ、失敗に終わることが多いからです。 乱暴な例ですが、ベンタン市場での値段交渉を想像してみて下さい。あからさまに高い値段でふっかけてくることが多いですよね?店員さんが提示した金額があまりにも高いと購買意欲が一瞬にしてなくなってしまうかと思います。 給与交渉は価格交渉と似た部分が多いですから、同じような理屈が当てはまります。人事の方と直接給与交渉をし、高い金額を勝ち取ろうと、マーケット水準をかけ離れた高い値を提示して、逆に失敗してしまう・・・。採用担当者が設定した上限をあまりに超えるようだと、その瞬間に採用意欲がなくなってしまいます。 |
関本: まずはご自身の希望業界・職種の平均給与レベルを知り、募集条件をどれだけ皆さんが満たしているか、不足しているところはどこか、また追加でアピールできるポイントはどこか、それを知るところから始めてみましょう。 中国の諺を借りれば、「彼(採用側の意向)を知り、己(自分の市場価値)を知れば、百戦(給与交渉)して危うからず」です。最後に、日系では働く個人と会社の関係は外資系で言う契約関係というよりも人間同士の信頼関係が土台となっており、ウェットな要素が含まれるため、ドライに進めすぎないようご注意下さい。 | |