2023.07.06

企業向けブログ 人材採用

ベトナムで営業人材を採用したい!~文化・市場を踏まえた戦略~  

ベトナムでは経済成長が続く一方で、求人市場は供給過多へと移行しつつあり、営業職の採用競争はますます激しくなっています。特に2023年以降、ベトナム人営業人材の採用ニーズは急速に高まりました。
本記事では、ベトナムにおける営業職採用の課題と戦略、事前準備のポイントについて解説します。

1. 新規開拓スキル

物・サービスの量や種類が少なかった時代から、それらが溢れる時代へとシフトし始めているベトナムでは、健在・潜在顧客への新規開拓スキルが求められる機会が増えています。ですが、これまで新規開拓の必要性が低かったこともあり、新規開拓のスキルやノウハウをお持ちの方は限られます。

一方で、既存顧客との関係性を築きながら営業数字をつくっていくのが得意なベトナム人は多いです。また「新規開拓営業」の概念は、働いていた会社の文化・国籍・業界によって捉え方は千差万別と言えます。文化やビジネススタイルの違いも考慮したうえで採用活動を進めていくことが大前提です。

営業人材の採用にあたって、まずは自社の営業スタイルを以下のような項目を使い、可視化することをおすすめします。

  • 自社にとっての営業職の概念と業務範囲
  • 自社取り扱い商材・サービスの市場優位性
  • 目標数字
  • ターゲット顧客の概要
    • 業界・業種、規模など
  • 営業手法
    • どのような方法で営業活動をしているのか
    • どのようなチャネルで顧客との接点をつくっているのか
    • 既存顧客とどのようにして繋がりを持ち続けているのか
  • インセンティブ制度の仕組み
  • 営業のスケジュール(1日、1カ月、1年の流れ)

これらをまとめたうえで、営業職をどのように捉え、どんな営業活動を行ってきた人材を採用するべきかを明確にしましょう。マッチングの高い人材の選定が可能になります。

「即戦力採用がしたくて同業同職種の営業人材を採用したが、顧客に全くアポをとらず、いつもオフィスにいる。」といったことをよくお聞きします。
前述したように、たとえ同じ業界であっても、会社によって営業職の業務範囲や営業手法は大きく異なりますため、取り扱い商材や経験業界だけに着目するのは危険です。とはいえ、自社が求める人材像に100%該当する方を探すのは非常に困難でもあります。
入社後にある程度教育出来る事とそうでない事を整理したうえで、何を優先して採用するべきか(入社後の最大のミッションは何なのか)を明確にするとより良いです。

2. 外資や現地企業との給与差

営業職においては、日系企業のお給与が外資系、現地ローカル系企業と比較をすると見劣りします。
特に現地ローカル企業が地場の強みを活かし着実に力をつけていることから、日系企業の営業職の給与と比較するとおよそ100〜500USD近く高くなっています。

▼ 在ベトナム日系企業の給与相場はこちらからもご確認いただけます。
【最新版】2025年下半期 ベトナム国内給与相場表

こういった市場の中で営業職の採用活動をする際には、以下について確認し、優秀層を戦略的に獲得する必要があります。

インセンティブ制度をクリアにする

平均的にどの程度のインセンティブが見込めるのかを伝えられるようにすると、候補者が入社後のお給与をイメージしやすく安心してもらえます。

入社後の教育制度やキャリアップの機会についてアピールする

キャリアアップできるかどうか、入社後に新しい知識やスキルが習得できそうかどうかは、優秀層のベトナム人候補者が転職先を決めるにあたり重要視するポイントです。

コンプライアンス重視であることをアピールする

一部非日系企業においては法令順守が徹底されていないケースも見受けられますが、優秀層のベトナム人候補者はコンプライアンス重視の企業を好む傾向にあります。

英語話者の採用を検討する

日本語は特殊言語であるため、日本語が話せるというだけでもお給与相場は上がります。
日本語を勉強されてきた方は、技術職や専門職に長けている傾向にもあるため、英語話者に切り替えると営業経験者やその素養のある候補者数が倍以上に増えます。

3. 業務のブラックボックス化

日本のビジネス文化である報告・連絡・相談は、他国では一般的ではありません。仕組化しない限りは徹底されることは無いと断言しても良いでしょう。
採用活動をスタートする前や内定者が入社をする前までには、KPI設定・タスクの洗い出しは当然のことながら、これらを踏まえたうえで、営業管理システムの導入もしくは業務管理ができるエクセルなどフォーマットを作成することをおすすめします。

そして、こういった仕組みに対応することができ、日々しっかりと情報の入力ができる人材かどうかも選考時には着目しましょう。入社後は、日々入力することを業務の一部として盛り込み徹底すると良いです。

採用成功のために

ベトナムで営業人材を採用するには、文化や市場環境を踏まえたうえで、自社にとって必要なスキルや人材像を明確にすることが不可欠です。新規開拓力、給与相場とのバランス、業務の透明化といった課題を事前に整理し、採用後の教育体制や評価制度まで含めて準備を進めることで、長期的に活躍できる人材の確保につながります。

ベトナムでの営業人材採用について、より詳しい情報や事例をご希望の方は以下よりお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちら

 

この記事を書いた人

奥平 未来
国家資格キャリアコンサルタント

2015年にベトナムへ移住し、以来ハノイを拠点に日系企業の採用支援に携わる。
現在はG.Aコンサルタンツベトナムのハノイ拠点長として、製造業・商社・サービス業を中心に数百社以上の採用を支援。ベトナム人・日本人双方の転職市場や労働慣習に精通しており、企業文化にフィットする人材採用を強みとしている。