こんにちは、ハノイでインターンをしているYuzuです!
みなさんはベトナムの道路を見たことがありますか?
ベトナムに来た日本人がまず驚くのが、道路を埋め尽くすほどのバイクの多さです。
特にハノイやホーチミンの中心部では、信号が変わるたびに大量のバイクが一斉に走り出し、日本とはまったく違う交通風景が広がります。
初めてベトナムを訪れた人の多くは 「どうやって道路を渡ればいいの?」「なぜこんなにバイクが多いの?」と戸惑うかもしれません。
この記事では、ベトナムでバイクが多い理由や、日本とは異なる交通事情、そして安全に道路を渡るためのコツをわかりやすく紹介します。
目次
ベトナムでバイクが多い理由

ベトナムでは、日本では見たこともないほどたくさんのバイクが走っています!
それもそのはず、なんとベトナムでは約9割の世帯がバイクを保有しているといわれています。国内のバイク総数は7,000万台以上とも!これは日本の7~8倍の数値です。
ではどうしてこんなにバイクが多いのでしょうか?その理由はベトナムの経済にあります。
バイクが普及した背景
1986年、ベトナム政府は「ドイモイ改革」と呼ばれる経済改革を開始しました。
ベトナムはそれまでの計画経済から市場経済へ転換し、ここからベトナム国内に外国企業が進出できるようになります。また、個人商売の規制が緩み、国民は商売のための長距離移動の手段を欲するようになります。
当時の統一直後のベトナムの鉄道は主に長距離移動に利用され、日常の都市交通としてはあまり使われていませんでした。車も高価でベトナムの狭い路地には適さず、流入が難しかったのです。そこで、外国産の安価で小回りのきくバイクが国民に選ばれ、急速に普及しました。
その後、ベトナムは市場経済への転換とともに急速に発展し、普及率の高いバイクに合わせた街づくりが行われました。そのことも、バイクがベトナムに欠かせない存在となった一つの要因といえます。
家族4人乗りも?ベトナムのバイク文化
日本ではバイクの複数人での乗車は規制されています。
そのため、日本では大型バイクに二人乗りしている人をたまに見かけるくらいですが、ベトナムは違います。
ベトナムにはバイクタクシーが普及しています。そのため、お客さんを乗せた二人乗りはとても多く見かけます!
また、仕事の為にバイクの後ろ側に剥き出しの木や家具を乗せて運ぶ人や、普通サイズのオートバイに家族で4人乗りしている人もよく見かけます!(4人乗りは本来違法ですが、日常的に見る風景です)
バイクがベトナム人の生活の一部となっていることを感じさせますね!

日本と違うベトナムの道路事情
ベトナムの道路は、日本とは大きく雰囲気が異なります。
特に都市部ではバイクの数が非常に多く、交通の流れも日本とは違った特徴があります。
まずは、ベトナムの道路でよく見られる交通の特徴を紹介します。
交通の優先順位
まず覚えておきたいのは交通の優先順位です。
日本の道路は基本的に歩行者が優先され、その次に自転車、その次にバイク、と小さいものが優先されます。
しかしベトナムの道路では、日本のように歩行者が絶対優先という感覚は弱いです。横断歩道の前で待っていても車が止まることはほとんどありません。
そのため、道路を横断したいときには交通の流れを見ながら、自分から車道に入っていく必要があります。
歩道も安全とは限らない

ベトナムでは歩道は安全とは限りません。
日本では、車は横断以外の用途で歩道に止まることは禁止されています。バイクもエンジンを切って、手で押して歩かなければなりません。
しかしベトナムでは、タクシーが歩道に乗り上げて乗客を降ろすことがあります。バイクが歩道を走ることも珍しくありません。
歩道は比較的安全ですが、完全な安全地帯でないことは覚えておきましょう!
また、歩道に停車中の車で歩道が通れなくなる、ということもたまにあります。
珍しいカウントダウン式信号
また、ハノイやダナンなどの都市部で用いられる信号は特殊です。
日本の信号は、信号の色が黄色になることで「もうすぐ赤になる」と認識します。
ですが、ベトナムの一部の地域ではこうした数字が表示される、カウントダウン式の信号が用いられます。

ベトナム人はこの秒数表示を見て動きます。これならいつ動くか、いつまで止まるかがわかりやすく、信号の切り替わりにドキドキしないで済みます。
これはベトナムの交通の便利な点ですね。
日本人が戸惑いやすいベトナム交通のポイント
ベトナムの交通には、日本ではあまり見られない独特の動きがあります。
初めて訪れる人は戸惑うことも多いため、あらかじめ知っておくと安心です。
ここでは、日本人が驚きやすい交通のポイントを紹介します。
車線の感覚がゆるい
ベトナムでは、日本のように車線を厳密に守るというより、空いているスペースを見つけて進むという感覚で走行することが多く見られます。
バイクが多いこともあり、道路の空いている場所に自然と車両が入り込んでいくため、日本よりも柔軟な交通の流れになっています。
Uターンがとても多い
大きな交差点では、バイクや車が頻繁にUターンします。特にタクシーは、乗客が反対側にいる時にUターンして向きを変えることが多いですね。
日本よりも自由度の高い交通の流れになっています。
右折待ちしない
日本では右折するとき、対向車がいなくなるまで待たなければなりません。しかしベトナムでは流れを見ながら右折していくケースが多く見られます。そのためか、ベトナムの交通は法律というより、「流れの交通」といわれることもあります。
知っておきたい安全な道路の渡り方

ご紹介した通り、ベトナムの車は歩行者が横断歩道の前にいても止まりません。
ですので車道を横断するときは、自分から機を見て車やバイクが走っている中を歩いていくことになります。怖いですね!
しかし安心してください。渡り方にはコツがあります。
道路を安全に渡るコツ
それは胸を張って、周りを見回しながらゆったりと一定のペースで、ドライバーたちと目を合わせて歩くことです。
車道は危ないところですから、急いで渡りたくなってしまうかもしれません。
ですが、ベトナム人たちは「歩行者はこれくらいのペースだから歩行者の前を通っても間に合うだろう」「このままだとぶつかるだろうから少しよけて通ろう」とあなたの歩くペースを見ながら通るルートを考えています。
そこでドライバー達に予測できない急な動きをすると危険です。
ですから、無理な横断は避けて、ドライバー達に見えるようにゆったりと周りに注意しながら歩くことが重要です。手を軽く上げるなど、「渡ります」と意思表示をすると更に安全です。
さらに可能であれば、信号のある横断歩道や歩道橋を利用するようにしましょう。
観光エリアでは警備員が交通整理をしている場所もあります。
また夜間は視界が悪くなるため、交通事故のリスクが高まります。特に大通りではバイクのスピードが上がることがあるため、十分注意しましょう。
道路を渡るときは、次のポイントを意識しましょう。
- 急に止まらない・走らない
- 一定のペースで歩く
- ドライバーと目を合わせる
- 手を軽く上げて意思表示
- 信号や歩道橋を利用する
日本と違うベトナムのクラクション文化

次に、日本と違う点として挙げられるのはクラクションです。
日本ではクラクションを鳴らされると、「怒ってる」「イライラしている」と感じる人が多いと思います。
ですが、ベトナムのクラクションの意味は全く違います。
日本では周りがよほどの危険運転でない限り、クラクションを鳴らしてはいけません。
しかし、ベトナムではクラクションは日常的に使用されます。
「ここにいるから気を付けてください」「ここを通りたいです」「今から動きます」といったように、周囲に自分の存在を知らせるために鳴らされることが多いのです。
私はこの文化を気に入っています。日本で先の見えない路地や、横断歩道を渡っていたら音もなく車が近くに居てヒヤリハット・・・という経験はありませんか?
それは、日本の車がとても静かだからですね。
ベトナムでは、細くて周りの見えにくい路地から出る時や、歩行者やバイクの死角にいる時に車両がクラクションを鳴らすことがよくあります。
そのため、歩行者は死角から出てきた車両にも気付くことができます。視覚だけでなく音でも状況を把握できる、ここはベトナムの交通のありがたい点ですね。
ベトナムでは、クラクションが鳴らされたら周囲を確認する、ということを意識しておきましょう。
ベトナムの交通事故の実情

交通事故の発生件数
ベトナムでは2025年、全国で計1万8,000件の交通事故が発生しています。
これは前年比6.8%減少した数値ですが、依然として多くの交通事故が発生している状況です。
また、交通事故の59.84%がバイクに関連しているともいわれます。
主な事故原因
このような事情もあり、ベトナムでは交通事故が比較的多いといわれています。主な原因は次の通りです。
スピード超過
郊外や夜間、周囲に車が少ないとスピードを出す人が多い。
- 飲酒運転
取り締まりは強化されていますが、「一杯くらいなら平気」という感覚の人もまだ多くいます。 - ヘルメット未着用
地方では着用が十分に浸透していない地域もあります。 - 信号・一方通行の無視
都市部でよく見られる違反の一つです。 - 歩行者の交通意識の低さ
横断歩道以外でも道路を横断してしまうケースがあります。
都市による事故傾向の違い
ベトナムでは、都市によって交通事故の原因も少しずつ異なります。
例えば首都ハノイでは、信号無視・逆走、不規則な車線変更など、交通マナーにまつわる事故が目立ちます。
一方、ホーチミンはバイクの台数が非常に多い都市です。そのため、渋滞時のすり抜けによる接触事故が起きやすい傾向にあります。
また、ダナンなどの地方都市では、交通ルールがハノイやホーチミンほど浸透しておらず、夜間の飲酒運転やヘルメット未着用による事故が問題になることもあります。
このように、同じベトナム国内でも都市によって交通事情は大きく異なります。訪れる都市の特徴を理解した上で行動することが、安全に過ごすためのポイントといえます。
もし交通事故にあってしまったら?

交通事故にあってしまったら、落ち着いて次のように対応しましょう。
- 警察に通報
事故の相手の車両ナンバーを確認し、113(警察)に通報しましょう。できれば周囲や相手車の写真を撮っておくと安心です。 - 保険会社に連絡
海外保険に加入している場合、病院に行く前に事故に遭った旨をサポートセンターに連絡しましょう。 - 病院を受診
ハノイ・ホーチミンなどの大都市には日系クリニックもあります。
事前に日本語の通じるクリニックの電話番号を連絡先に入れておきましょう。また、ベトナムの救急車(115)は有料です。・ロータスクリニック
・こちらも参考に
【ハノイの知るべき医療事情】いざという時に!心強い日系クリニック
まとめ

ベトナムの交通事情は、日本とは大きく異なります。
特にバイクの多さやクラクション文化、歩行者の横断方法などは、最初は戸惑うかもしれません。
しかし、急に止まらず一定のペースで歩くなど、ベトナムの道路を渡るコツを理解すれば、安全に行動することができます。
ベトナムならではの交通文化を理解し、安全に気をつけながら現地生活や旅行を楽しみましょう!
参考記事
